退職勧奨されている旨主張してきた問題社員を合意退職させた事例【解決事例】

キーワード 

問題社員、退職勧奨、合意退職、示談交渉、早期解決

ご相談内容  

ご依頼者は、当事務所の顧問先企業様です。

その従業員は、以前から同僚に対して、会社の文句を言っていました。

ある日、その従業員が同僚と口論になり、その後、役員に対して、口頭で、会社を辞める旨を伝えました。

しかし、後に、その従業員が、やっぱり会社を辞めたくないと言いだしました。

そして、その従業員が弁護士に依頼をして、会社宛に受任通知書を送付してきました。その書面には、その従業員が会社を辞めると言ったことはないことや、会社から退職勧奨をされている旨が記載されていました

そこで、会社が対応に苦慮して、当事務所に依頼されました。

当事務所の対応及び結果

当事務所は、ご依頼者より詳細に聞き取りを行い、受任後、速やかに、相手方の「受任通知書」に記載された内容が事実に反する旨の主張を行うとともに、相手方から解決案を出させるように交渉していきました。

そして、相手方代理人との交渉において、相手方の本音の部分を聞き出すように努めました。

その甲斐もあり、最終的には、①会社がその従業員に対して、会社が納得する程度の解決金を支払う代わりに、②その従業員が既に会社を退職していることを確認する等の示談を成立させました。

ご依頼を頂いてから、2か月以内の早期解決でした

コメント

従業員から、退職の意思表示を否定された上で、会社から退職勧奨をされているなどと主張された事案です。

本件では、従業員からの退職届などは受け取れておらず、従業員が口頭で会社を辞める旨の発言をしたにすぎない案件でした。

しかも、相手方従業員は、会社を辞めるなどとは言っていないと主張しており、会社を辞めると言った当時の録音もない状況でした。

裁判例においても、「労働者にとって退職の意思表示をするということは生活に重大な影響を及ぼすものであることからすれば、口頭での発言をもって、直ちに、確定的な退職の意思表示であると評価するかについては慎重な検討が必要となる」とされており、この案件でも、労働審判や労働訴訟になれば、会社にとって難しい訴訟となることが見込まれていました。

そこで、当事務所では、強気に交渉しつつも、示談での早期解決を視野に入れて、柔軟に交渉をしていきました。

最終的には、会社が納得する程度の解決金を支払う代わりに、従業員が既に会社を退職していることを確認する等の示談となっており、会社にとって有利な内容での示談が成立しました。

当事務所は、1983年の創業以来、東証一部上場企業(現東証プライム企業)から中小企業、個人事業主の方の顧問弁護士として、会社側にて多数の労働問題を解決してきました。

退職勧奨の主張を受けたり、問題社員の対応にお困りの企業様は、お気軽にご相談頂ければと思います。

※特定できない程度に内容をぼかしています。

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